プログラミング言語の中でも人気の高い言語の一つがRubyです。日本人が開発したプログラミング言語としても有名ですが、Rubyは簡潔にわかり易くプログラムできる特徴から様々なWebアプリ、サイトなどのサービスで活用されています。
今回はプログラミング言語Rubyを使ってできることについてご紹介します。
Rubyの基礎知識
Rubyでできることを解説していく前にRubyの基礎知識について理解しましょう。
Rubyとは
プログラミング言語の中でも実用的なプログラミング言語の一つです。オブジェクト指向のスクリプト言語として分類されます。ここでオブジェクト指向とは何か?スクリプト言語とは?と疑問に思われる方も多いと思いますのでご説明します。
オブジェクト指向とは、対象となるモノを組み立て、操作するようにプログラミングする考え方です。モノの役割を設定した後に動作をプログラミングすると、複数の同じモノをプログラムに従って動かすことができます。
また、スクリプト言語とはプログラミング言語の中で、プログラムを書いたり実行したりすることを簡単にできる言語の総称です。
多くのプログラミング言語が海外から生まれている中でRubyは日本発祥であることも大きな特徴で、開発者はまつもとゆきひろ氏です。また、MacのPCではプリインストールされている言語でもあります。実用性の高い言語であることから初心者の入門用言語として広く使用されています。
Rubyの特徴
Rubyはプログラミングを行う上で自由度が高く、ソースコードが読みやすい言語です。
数多くあるプログラミング言語の中において、ほかの言語と比べて読み書きがしやすいのが特徴です。
また、無駄を省いた書き方ができるというのも大きな特徴で、ほかの言語ではプログラミングの文の最後につける必要があるセミコロンや、文中のカッコを省略することができます。
Webアプリや、サイト、ゲームなど幅広い分野で使用されている言語であり、それだけ利用者が多いということでもあります。そのため、ネットや書籍などで情報を探すのが容易であり、プログラミングの初心者も、比較的早く技術を習得できる環境にあるのがRubyの大きな利点の一つでもあります。
Rubyを使ってできること
では、Rubyは実際にどのように活用できるのかをご紹介していきます。
Webサイトの制作
インターネット上には様々な種類のWebサイトが存在します。その中でも企業が自社の紹介をするためのサイトは皆さんも見たことがあると思います。そのような企業のWebサイト作成にRubyは広く使用されています。
またそれ以外にもポータルサイト、通販サイト、ブログサイト、ソーシャルサイトなど普段皆さんが何気なく利用されているサイトにおいてもRubyで実装されているものが数多く存在します。
アプリケーションの開発
Rubyはさまざまなアプリケーション、インターフェイスの開発が可能です。アプリケーションの種類として、Androidアプリ、iOSアプリ、Webアプリなどがあります。
特に、Android/iOSアプリはそれに特化したプログラミング言語も存在しています。Rubyでも制作することができるということで、一度Rubyを身につけてしまえば、色んな分野の開発が可能になるということはとても大きな魅力ではないでしょうか?
ところで、インターフェイスという言葉を聞いてピンと来ない方もいらっしゃるのではないでしょうか。インターフェイスとは、外部サービスとPCやスマートフォンで情報をやり取りするための装置のことです。たとえば、YahooやGoogleなどでお天気やニュースなどを見る際、Yahooのウェブサイトから情報を所得して、PCやスマートフォンの画面に表示します。この場合、YahooやGoogleなどのウェブサイトが外部サービスにあたります。
外部サービスとの情報のやり取りの際に使用される手法の一つがAPI(API、英: Application Programming Interface)と呼ばれるものになります。APIとは決められたURLで情報をリクエストすると、所定の形で情報(天気情報など)を返してくれるものです。
ゲームの開発
Rubyはキャラクター、ゲーム設定、BGMなど詳細に設定したゲームを開発することができます。ゲーム開発に活用できるライブラリが存在し、それらを活用して開発します。ライブラリとは汎用性の高いプログラムを、何度も活用できるようにまとめたものです。
Webクローラー、Webスクレイピングの開発
またRubyはWebサイトから情報を収集し、抽出するプログラムを開発することもできます。以下の2つの開発に分類されます。
・クローラー(インターネット上を巡回し、情報を集める)
・スクレイピング(インターネット上で収集した情報から任意の情報を抽出する)
Rubyは様々なサービスで利用されている幅広い言語であることをご理解頂けたかと思います。
Rubyを使った開発を楽にするRuby on Railsとは
Rubyを使って開発をする際に、開発を楽にするための手法としてフレームワークを利用するという選択肢があります。これからそのフレームワークについてご紹介していきましょう。
Rubyの主要なフレームワーク「Ruby on Rails」
Webアプリを開発するためのフレームワークとしてRuby on Railsというものがあります。フレームワークとは、開発を行う際に頻繁に必要な機能をまとめて提供するものです。利用頻度が多い処理や複雑なコードを書かなければいけない処理に対して、簡易的なコードで記述できるようにした機能の集まりと言い換えることもできます。
Rubyにはほかにもフレームワークは存在しますが、Ruby on Railsが現在においては主流となっています。そして、多くの人に使われているため、活用する際に参照できる多様な事例が書籍やネットなどにたくさん存在しており、学習が進めやすい環境にあるといえます。
Ruby on Railsを使うと楽になる処理
Ruby on Railsを使うとWebシステムの開発を効率化できます。フレームワークを使う場合の方が使わない場合と比較してコード量が数行で済むということも多く、とても効率的に開発を進められます。また、それだけ開発速度が速いので、変化の激しいシステムにも対応しやすいのが特徴です。
このようにフレームワークはとても効率的で楽になる手法ですので、Rubyで開発をする際にはフレームワークの活用を選択肢として考えてみるのも良いと思います。
Rubyは初心者にオススメな言語
Rubyの基礎知識や使ってできること、そして、開発を楽にするフレームワーク「Ruby on Rails」をご紹介してきました。
Rubyはその実用性の高さから様々な分野で利用されているため、多くの方の知恵やノウハウなどが書籍やネットに数多く存在します。そのため、何か判らないで詰まるようなことがあった場合でもすぐに解決することができる環境が整っているということでもあります。
これからプログラミングを学ぼうと考えている方はRubyを選択肢の一つとして検討してみるのが良いかと思います。