IT化が進む現代では、「将来のためにプログラミングを学ぶべきだ」という言葉を目にすることが多くなり、これからプログラミングを勉強しようと考えている人も多いことでしょう。しかし、プログラミングにはさまざまな言語が存在し、どの言語を選ぶかによって将来性が大きく変わるといっても過言ではありません。
そこで今回は、将来性のあるプログラミング言語や、プログラミングを学ぶメリットについてご紹介します。
将来性のあるプログラミング言語とは?
将来性のあるプログラミング言語とは、今後需要が増える言語のことをいいます。ここでは、近年需要が増えてきているプログラミング言語を紹介しましょう。
Java
Javaは処理速度が速く、WindowsやMac、LinuxなどのあらゆるOS上で動作できる高い汎用性が大きな特徴です。そのため、アプリやゲーム、システム開発など、世界中で幅広く使用されており、Javaに限定したプログラマー求人も多く存在します。
また、Javaはほかの言語との親和性も高いことから、今後も需要は高い状態が続くと考えられるでしょう。
JavaScript
JavaScriptは主にWebサイトの作成やアプリケーション開発などに使用されているプログラミング言語です。構文はJavaやC++と似ており、これらを経験している人やスキルの高い人は比較的簡単に習得することができます。
また、フロントサイドとサーバーサイドの両方に活用できることや、特殊効果やアニメーションといった動的サイトの作成を得意としていることから、今後もJavaScriptの需要は続くといえるでしょう。
Ruby
Rubyは、数あるプログラミング言語の中でも手軽で柔軟に扱うことができる言語となっており、業務システムやECサイト、Webサイトといった幅広い用途で使用できるのが魅力です。
私たちに身近なサービスでは、グノシー(Gunosy)や食べログなどがRubyで開発されています。さらに、そのほか誰もが知る有力Webサービスに多く採用されていることから、今、世界中で注目されている言語なのです。
Swift
SwiftはApple社が自社製品のために開発したプログラミング言語で、iOS・Mac・Linuxで運用することが可能です。プログラム初心者でも容易に学習ができるというのがコンセプトとなっており、これまで使われていたObjective-Cよりも簡単でわかりやすいのが特徴といえます。
現状ではApple社製品でしか使用されていませんが、最近ではGoogle社がSwiftの導入を検討しだしたことから、今後はApple社製品以外の端末にもシェアが広がる可能性があるのです。
Python
Pythonは、C言語やJavaに比べて文法が簡単で、コードが書きやすいというのが大きな特徴です。そのため、データベースを利用するアプリケーションやWebサービスなどの広い範囲で活用されていますが、最近では人工知能開発にPythonが使用されていることで注目を浴びています。
人工知能技術の開発は今後大きく発展する見込みですので、プログラミング言語としての将来性も大きく期待ができるでしょう。
PHP
PHPは主にWebサービスの開発に使用されるプログラミング言語です。文法が比較的わかりやすく、言語特有のルールも少なめですので、プログラミング初心者が初めて習得する言語として人気があります。
FacebookやWordPressといった有名サービスもPHPによって開発されたもので、WordPressについては日本におけるCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)のシェアを約8割も占めているのが現状です。そのため、今後もまだまだ需要が高まることが想定できます。
C/C++
C言語は、数あるプログラミング言語の中で最も伝統的な言語として知られており、現代の便利な生活のいたるところに存在します。歴史が古いだけにプログラミングの王道となるため、今後需要がなくなるということは考えにくいといえます。
また、そんなC言語を基にしつつ、C言語にはない概念が取り入れられているのがC++です。C++はC言語の上位互換として開発された言語ですので、C言語よりも活躍のフィールドがより広くなっています。そのため、今後さらに需要が高まっていくことが考えられるでしょう。
GO
GOはGoogleが開発したプログラミング言語として人気が高まっている言語で、大規模プロジェクトに向いていながら問題解決にフォーカスされているという、バランスの良さが大きな魅力です。
用途としては、主にWebサーバーやアプリケーション開発、CLI(コマンドラインインターフェース)のツール作成に利用されており、今後も需要が増えていくと予想されています。
プログラミング言語を習得するメリット
プログラミング習得のメリットを「仕事に困らないこと」と考える人は多いですが、実はそれ以外にもさまざまなメリットがあるのです。
求人の需要が高い
IT化が進む現代では、プログラミングができる人材の不足が問題になりつつあります。そのため、プログラミングができると将来の就職活動で有利になりやすいというメリットがあるのです。
また、パソコンを使える環境さえあれば開発が可能なため、会社勤務はもちろん、在宅のフリーランスとして働くといった希望に合わせた働き方ができます。
独自のサービスを開発できる
プログラミングを習得すると、アプリやゲーム、業務システムといったものを自分で開発できるようになります。また、開発したサービスは、Webサイトやダウンロードサービスなどで提供・販売することがきるので、独自のサービスで利益を生むことも可能です。
論理的思考力を身に付けられる
論理的思考力とは、物事を筋道立てて考えられる能力のことをいいます。プログラミングでは、言語を正しく記述しないと正常に働かないため、ルールに基づきながら常に整合性を配慮する必要があるのです。
そのため、プログラミングを習得すると自然と論理的思考力が養われます。
発想力を養える
プログラミングでは、自分のアイデアや発想をプログラムで具現化していきますので、それだけでも発想力が養えます。
さらに、プログラムの組み方は1つではなく、同じテーマや目的を実現するためにさまざまな組み方を想定する必要があるため、私生活でもいろいろな考え方ができるようになるのです。
プログラミング言語を習得する方法
プログラミングは専門知識が多く難易度が高いイメージがありますが、学習方法は大きく分けて3つありますので、自分に合った方法が選べます。
学習サイトで勉強する
「できるだけ費用をかけたくない」「時間を有効に使いたい」という人には、学習サイトを利用した勉強方法がおすすめです。
学習サイトでは使用したいプログラミング言語を選択して学習できるほか、実際にコードを組んだり、プログラムを動かしたりしながら実践的に学習を進めることもできます。
参考書で学習する
「基礎からしっかりと学びたい」という場合は、参考書での学習が最適でしょう。参考書では、難易度に合わせた教材が選べ、プログラミング言語を体系的に学べるというのが特徴です。
また、参考書の種類も豊富なので、見やすさやわかりやすさも自分好みで選ぶことができます。
プログラミング教室に通う
「本格的な知識を習得したい」「すぐに実践で使いたい」という場合は、プログラミング教室に通うのが良いでしょう。
プログラミング教室では、能力や学習の進み具合に応じて適切な教材を提供してもらえるため、勉強方法がわからない人でも安心です。また、独学ではわかりにくい点を講師に確認しながら進めることができるので、習得までがスピーディなのも魅力といえます。
多くのメリットが得られるプログラミング
プログラミングは専門知識が多く、習得が難しいとしてあきらめている人も多いですが、自分に合った学習方法を選び本気で勉強すれば、初心者でも習得することが可能です。
今回紹介した将来性のある言語を習得するのであれば、今後の就職や転職が有利になったり、高収入を狙えたりする可能性が高くなります。また、論理的思考力や発想力についてはプログラミングを学習するだけでも養うことができるので、得られるメリットというのは非常に大きいといえるでしょう。
そのため、これからプログラミングを学ぼうと思っている人は、ぜひこの機会にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。