幼児期からの習い事|始めるメリットと選ぶときの注意点

クレヨンで絵を書く男の子

最近は幼児のうちから習い事を始める家庭が増えています。子供が持っている能力を早いうちに引き出すことで、子供の可能性を広げられたらうれしいですね。また、知り合いの子供が習い事を始めたと聞くと「うちはどうしたらいいだろう」と気になってしまうこともあるかもしれません。ここでは、幼児におすすめの習い事や、始める際の注意点をご紹介します。

幼児期からの習い事の基礎知識

幼児が習い事を始めるきっかけは、大きく親側と子供側からの2通りに分かれます。詳しく見ていきましょう。

●習い事を始めるきっかけ

子供から習い事を「やってみたい」と言い出すきっかけは、周囲のお友だちが通っていたり、テレビなどの影響で興味を持ったりすることが多い傾向です。

しかし、幼児のうちは、どちらかというと親側から習い事について働きかけることが多いでしょう。たとえば、子供の普段の様子をみて、「ボール遊びが好きだからサッカーを習わせてみよう」などというものです。また、子供の年齢が高くなってくると、「体力をつけるためにスイミングに通わせたい」など、子供の将来を考えて習い事を始める傾向がやや強くなります。

将来必要になるスキルを身につけるために英会話、英才教育として知育教育などの学習塾を検討する親もいるでしょう。また、小さいころから始めたほうが身に付きやすいとされるピアノやバレエなど、目的に応じて習い事を選ぶこともあります。

●幼児期から習い事を始めるメリット

幼児期から習い事を始めていると、家や幼稚園などではわからなかった子供の特性や可能性がわかるというメリットがあります。

運動会など普段の行事から、子供の思いがけない成長を感じることがあるでしょう。同じように習い事でも「運動が得意」「絵が上手」「語学のセンスがある」など新たな発見が期待できます。さらに、習い事を楽しそうにやっている様子をみていると、子供の個性をもっと伸ばしてあげたい気持ちが強まってくるでしょう。

また、グループの習い事の場合は、先生や友だちなどとの交流を通じて社会性を身につけることもできます。

このほかに、習い事のスキルそのものも上達していくことはメリットです。運動系の習い事であれば、運動能力の向上が期待できます。また、芸術系の習い事ならば、情操教育として心を豊かにすることが期待できるのです。

●習い事を選ぶときのポイント

幼児の習い事を選ぶ際は、「何のために行かせるのか」という目的をはっきりさせることが大切です。たとえば、「運動能力を伸ばしたい」「知育を通して考える力を養いたい」など、身につけたい能力によって、選ぶ習い事の種類が変わります。

習い事の種類が決まったら、教室で行われるカリキュラムが設定した目的や子供の年齢に合っているかどうかを見極めましょう。同時にどのくらいの費用までであれば、経済的負担が重くならないかについても検討が必要です。

そして、子供が本当に自分から率先してやりたがっているかどうかについてもよく話し合いましょう。幼児のうちは1年ごとに大きく成長します。今はまだ内容が難しすぎたり、教室が遠すぎたりするなど負担が大きい習い事は、少し時間を置いてからチャレンジすることもできますよ。

幼児からでも始められる習い事

ここでは、幼児からでも楽しく始められる人気の習い事を紹介します。それぞれの特徴と通わせるメリットを見ていきましょう。

●幼児教室

読み書きや算数など、子供たちと一緒にさまざまな知育教育が行われる習い事で、思考力や記憶力などの向上が期待できます。英語や音楽をメインにする教室もありますよ。また、集合教育なので協調性や豊かな自己表現ができるようになります。

●英語教室

グローバル化社会を見据えた英語などの語学教育は人気があります。幼児期から英語を始めると発音を上手に聞き取る能力が高く、英会話そのものの吸収が早いという点がメリットです。また、「外国語が使える」ということは成長した後の大きな強みになるでしょう。

●そろばん

古くから習い事として人気があり、パソコンや電卓を使わずに大量の計算をする習い事です。算数能力や暗算力などが向上し、指先の器用さも高められます。同時に集中力や忍耐強さが養われるだけでなく、ひらめき力の強化や問題解決の道筋を見つける手助けをする右脳を刺激することが分かっています。勉強や別の習い事との相乗効果が期待できます。

●リトミック

音楽に合わせてダンスをしたり歌ったりする習い事です。情操教育に有効で聞く力、リズム感、音感などが養われます。なかには英語や算数を取り入れたカリキュラムもあり、集中力や思考力、判断力、記憶力などさまざまな能力に働きかけます。

●ピアノ

ピアノを弾くことから聞く力、リズム感、音感などが養われる習い事です。情操教育に有効なだけではなく、両手の指を別々に動かすため、脳の発達が促進されるといわれています。さらに、反復練習を継続することによる忍耐力の強化が期待できるでしょう。発表会など人前でパフォーマンスする経験から、積極性や表現力が伸びる可能性もあります。

●プログラミング教室

「ロボットを動かす」「自作プログラムを作る」「作ったゲームで遊ぶ」といった活動ができます。それらを通して論理的に物事を順序・体系立てて考える力である「プログラミング的思考」がはぐくまれる習い事です。文字の読み書きやキーボード操作ができるようになる3歳以降から始めるのがおすすめです。

●水泳

親と子供の希望が一致しやすく、スポーツ系でも人気の習い事です。ママと一緒であれば生後半年くらいからでも始められます。丈夫な体づくり、心肺機能の向上などの効果が期待できます。

●ダンス・バレエ

体力だけでなく、感性や表現力、集中力も身につく習い事です。人前で踊ることで自信や積極性を身につけることができます。また、集団で動きを合わせることから社会性も高められるでしょう。同時に礼儀作法やあいさつ、姿勢や言葉遣いの美しさが磨かれる特徴があります。

●サッカー

体力の向上だけでなく、ルールの順守、集団行動、チームプレーなどを通して社会性が身につく習い事です。普段からボールの動きを見ながら、「どうすればいいか」を考えて動くスポーツなので、今の状況から最善策を導くという戦略的な思考を高める効果も期待できます。

習い事を始める前に押さえておきたい注意点

習い事そのものは素晴らしくても、なかには自分の家や子供に合わないことがあります。習い事に行き始めてから後悔しないように、事前に検討しておきましょう。

●親の趣味を押し付けていないか

「自分が小さいころに習っていたから」「その習い事に憧れがあるから」といった親の勝手な押し付ける気持ちで、子供の将来を一方的に決めつけていないかに注意をしましょう。特にスポーツ関係、バレエ、ピアノなどはその傾向が強いと言われています。もちろん、習い事を始めるにあたってまったく期待しないということはなく、「子供がこういう風に育っていってほしい」という想いは親なら誰しも持っています。しかし、これが前面に出すぎないようにする配慮が必要です。

●費用負担が家計の重荷になっていないか

「発表会にお金がかかる」「習い事に使う道具の買い替えが頻繁」「試合の交通費がかさむ」など、習い事の種類によってはいろいろな費用がかかるものがあります。そのため、習い事を経済的な面から検討する場合は、月謝だけでなく途中で必要になる金額を合わせた1年間の運用コストを計算しておきましょう。

また、長期間続けていて上達してくると、月謝が上がる場合もあります。経済的な事情で辞めることにならないよう慎重に見極めましょう。

●親側のストレスになっていないか

幼児期の習い事は親子が一緒に行うケースが多い傾向です。そのため、親が子供と一緒に習い事について行く時間的な余裕があるかどうかもよく検討しましょう。もし兄弟を習い事に連れて行く場合、レッスン中に他の子供が気になってストレスになることがあります。
また、拘束時間の長い習い事の場合、家事や仕事の影響がでて負担になる可能性もあるでしょう。そのような場合、幼児のうちは難しくても、小学生になればひとりで通わせられるなど、時間を置くと自然に解決する場合があります。

幼児の習い事は無理のないものを選ぼう

子供が習い事を始めるきっかけは、幼児のうちは親からの働きかけが多くなる傾向があります。早くから習い事を始めるメリットはありますが、それが本人や親の負担になる場合があるので、習い始めるタイミングはよく見極めましょう。

また、習い事を選ぶ際は、その習い事で子供に何を身につけてほしいのか考えて選びましょう。経済的な負担や子供自身の興味ややる気も大切にして選んであげるとよいですね。

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